『二人が睦まじくいるためには』吉野弘
『100万回生きたねこ』佐野洋子
『シャガールの絵本 空にふわり』
誰かと一緒になることは素敵なことだけれど、とっても難しい。
今回は、そんなことをテーマに三冊ご紹介します。
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『二人が睦まじくいるためには』は、詩人 吉野弘さんのアンソロジー。
巻頭に収められた『祝婚歌』は、吉野さんが姪に結婚祝いとして贈った詩だそう。この詩には、結婚した二人がいつまでも睦まじくいるためのヒントが詰まっています。
僕のお気に入りは、「正しいことを言うときは 少しひかえめにするほうがいい」という言葉。正しいことは、相手を傷つけやすい。正しいことを言うことが正しくないことだってあるのです。
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続いては、『100万回生きたねこ』という絵本。
この物語の主人公は、100万回死んで100万回生きた“とらねこ”。ねこは、生まれ変わるたびに飼い主に可愛がられ、死ぬときはいつも泣いて見送られましたが、自分が泣くことはありませんでした。
しかし、野良猫として生まれ変わったとき、初めてずっと側にいたいと思える相手に出会います。
大切な人が側にいると、たくさん嬉しいことがある反面、苦しいこともついてくる。そんなことに気づかされます。
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最後は、『シャガールの絵本』です。
シャガールの絵は、ふわふわと掴みどころが無くて、観ていると夢の中にいるような心地になります。
表紙に描かれているのは、『誕生日』という作品。シャガールが、のちに妻となるベラという女性の誕生日プレゼントとして花束を手渡し、ふいに口づけをした場面が描かれています。
なかなか不思議な構図の絵ですが、僕にはとってもロマンチックに見えます。