『城の崎にて』志賀直哉
『ギャシュリークラムのちびっ子たち』エドワード・ゴーリー
『ロバート・キャパ 写真集』
今回は、「死」をテーマに三冊紹介します。
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『城の崎にて』は、電車の事故で怪我をした志賀直哉が、湯治のため城崎温泉に訪れた話。彼はそこで、蜂、鼠、イモリの死に触れ、「死と生」について思いを馳せます。
僕は、日常生活で“死”を意識することは殆どありません。しかし、彼の言葉を借りれば、生きていることと死んでしまっていることと、それは両極では無いのです。
もしかしたら、今日明日死ぬ可能性も大いにある。そう考えると、今生きているのは、不思議で貴いことに思えます。
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絵本作家のエドワード・ゴーリーは、怖い作品を描くことで有名です。この『ギャシュリークラムのちびっ子たち』という絵本は、AからZまでのイニシャルを持つ子どもたちが、悲惨な死を迎える様子を順番に描いた作品。
彼がこれで何を伝えたいのかは僕の想像の及ばぬところですが、何故かページを開きたくなる、不思議な魅力を持つ絵本です。
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最後は、戦争写真家として知られるロバート・キャパの写真集です。
写真は、文章や絵よりもダイレクトにこちら側に伝わってくる気がするので、僕はちょっぴり苦手です。特に戦争の写真なんかは、ファインダーを覗くカメラマンの立場になって眺めてしまい、苦しくなってしまいます。
しかし、このようなリアルな追体験ができることこそ、写真の魅力だと思います。